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展示会ブースの高さについて

展示会出展のお打ち合わせの際、「どのくらいの高さが良いのか」といったご相談をよくいただきます。

このコラムでは、展示会ブースの高さの決め方、制限・種類・注意点について説明いたします。

お悩み解決の参考になれば幸いです。

ブースの高さの決め方は?​

展示会ブースの高さは、4つの要素を考慮して決めます。

①「展示会主催社が決めた高さルール」

一つ目は、展示会主催会社が決めた装飾規定や高さ制限に従いブース高を決めます。

展示会では、ブースの高さは床面から3600mm以下、5000mm以下、などの上限が定められています。

まずは出展要項のブースの高さ制限を確認します。

②「ブースを目立たせるか」

二つ目は「ブースを目立たせるか」です。

高さがあれば相対的に他のブースよりも目立つので、予算にゆとりのある場合は、制限の上限まで高くし目立たせます。

高さのあるブースやバルーンの設置は、会場内でランドマーク的なポジションにもなり目立ちます。

「どのくらいブースを目立たせるか」でブースの高さを決めます。

③「予算が許すか」

高さと比例し費用も追加でかかるので、予算も考慮しブースの高さを決めます。

④「コンセプト、イメージ、デザイン」

展示物の大きさ、ブースのコンセプト、イメージ、デザインなどのバランスを考えブースの高さを決めます。

天井高が高いと、非日常感、開放感、高級感の演出にもなります。例えば高級ホテルや賃料の高いビルや商業施設などは、天井高が高いことが多いので、それらをイメージしていただくと共感いただけるかと考えます。

また壁面の面積が増える為、発信できる情報量を増やすことができます。

高さの種類

日本の木造建築は、元々「尺(しゃく)」という単位で考えられてきました。1尺は303mmです。

36板(サブロクバン)という言葉はご存知でしょうか。日本の木造建築の基本寸法となっており、建築業界では一般的で、910mm×1820mmの合板がホームセンターで販売されているのをご存知の方もいらっしゃるでしょう。正確には3尺×6尺=909mm×1818mmですが、細かすぎるので910mm×1820mmで統一されています。

建築資材の基準に伴い、展示会ブースの高さも、2700mm、3600mm、4500mmと、約3尺≒900mm単位でご提案差し上げるのが一般的です。

高さ2700mm

“展示会ブースの高さ2700mmを選ぶ理由”

必要なところや大切なところは抑えるが費用も抑えたい、という場合に選ばれます。

2700mmは一般的な家屋の天井高と同じくらいの高さです。規格サイズの建築資材で施工ができるため、比較的低予算での装飾が可能です。情報を出力した壁面装飾も見やすい高さなので、2700mmを選択される方も多くいらっしゃいます。

PCや手元の高さにに展示できる商品のプレゼンのみを考えるのであれば、2700mmでも問題ないと考えます。

2700mmブース:Inter BEE

高さ3600mm

“展示会ブースの高さ3600mmを選ぶ理由”

一つ目は「展示会主催社が決めた上限が3600mmなので、高さ制限ギリギリまで高くして目立たせたいから」という理由です。

二つ目は、2700mmと同じく建築資材に3600mmの規格サイズがあるので、大工が造作しやすく、またオーダーメイドの高さの資材を使うよりも低価格で造作ができるからという理由です。

三つ目は、壁面装飾に使える面積が2700mmよりも増えるため、発信できる情報量も増やせるからです。

四つ目は、天井高の高い部屋や建物と同じく、開放感や高級感を演出することができるからです。

3600mブース:HCJ(国際ホテル・レストランショー)

<以下はRX Japan主催のJapan IT weekの出展要項より抜粋>

装飾物は、床面から高さ3.6m以下となっております。

(1)装飾物(看板類、アーチ、バルーン等の浮遊物、光線を使用した装飾、ディスプレイ用の植木等を含む一切のブース造作及び付帯設備)の高さ制限は床面から3.6m以下とします。(ただし、出展製品はこの規定に該当しない場合もございますので、事務局までお問い合わせください。)

(2)出展製品自体の高さが3.6mを超える場合は、会場に申請が必要となりますので、事前に事務局までご連絡ください。

高さ4500mm

“展示会ブースの高さ4500mmを選ぶ理由”

一つ目は、とにかく目立つので、圧倒的な存在感や世界観の演出ができるからです。記憶や印象に残ります。

二つ目は、高さ制限5000mmの展示会で高さを求める場合、資材的には5尺≒4500mmが作りやすいからです。

三つ目は、展示物が例えば自動車や工作機械など大きいからという場合で、4500mmもしくはそれ以上の高さを選ぶこともあります。

四つ目は、ブース内に一度に沢山のお客様がいらしても圧迫感がないようにできるからです。ジャパンモビリティーショー、東京ゲームショウ、ビューティーワールドジャパンなど、一度に沢山の方がブースに立ち寄るイベントでは、大型で高さと開放感のあるブースも多く見受けられます。

4500mmブース:Interop Tokyo

【注意点=セットバック】

ブースの高さを上げる際に「セットバック」のルールもあるのでご注意ください。

展示会では、小間の中で、通路や隣接ブースから規定値をセットバックして施工することにより、高さ制限が緩和される場合があります。

①隣接ブースから1mのセットバックをする

②四方から1mのセットバックをする

③セットバックの必要なし

など、展示会によってセットバックの規定が異なるので、出展要項を確認します。